形を強要せず自由に

〜お絵描きの極意〜


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じぶんに目覚める 4つのメンタルセラピートップ

千葉県こども病院チャイルド・ライフ・スペシャリスト 藤井あけみ

中日新聞 朝刊 「幸福のレシピ〜チャイルド・ライフの世界より〜」より

 絵里ちゃんは5歳の女の子で、



・・・略・・・



私が勤務していた病院に来た時点で、ストレスがピークに達している観がありました。



 入院2日目。

プレイルームでビデオを見ていた絵里ちゃんに、「お絵描きする?」と聞くと、
「うん、する」という返事。

ところがいざクレヨンを手にすると、「何描いたらいいの?」と。

「何でもいいのよ」と言う私に、絵里ちゃんは困った顔。

その時、お母さんが「アンパンマン描いたら?」とアドバイス。

「描けないよー」と絵里ちゃん。

「ほら、こうやって」と描き出すお母さん。

黙って見ていた絵里ちゃんですが、突然「わたし、お絵描きやめた」と
席を立ってしまいました。




 翌日、ある「実験」を心に秘めて、私はプレイルームに向かいました。

到着すると、「今日は絵の具にしようかな」とひとりごとを言いながら準備を始めました。

すると絵里ちゃんが「何するの?」とやって来ました。

「絵の具よ」と私。

「やるー」と絵里ちゃん。

「何色にする?」を私。

「赤!」と絵里ちゃん。

そこで私は言いました。

「何を描いてもいいのよ。

たとえば、まるとか、くねくねとか」。

すると絵里ちゃん、「くねくね描くー」と言って、太い筆に赤い絵の具をたっぷりつけました。

のびやかな波線が3本描かれました。

そして絵里ちゃんは言いました。

「ヘビさん描けた!」。

それから約30分間、絵里ちゃんは休むことなく、色とりどりの「ヘビ」を描き続けました。




 どうやら「実験」は成功したようです。

形を強要しないとき、子どもは初めて自由に絵が描けます

自分で形も作ります

「ヘビさん」のように。

絵を形に押し込めようとすることは、子ども自身を形に閉じ込めることです

それでは本末転倒。

本来、
絵を描くことは、心の解放であり無上の喜びなのですから。


             ヒプノEFTセラピスト(レベル3、引き寄せの法則受講済)
                       
パステルシャインアートセラピスト
      
センセーション トリコロール ラブカラーズ セラピスト&ティーチャー
             
クォンタムタッチ(R)認定インストラクター(レベル2受講済)
                                土田 晶子


                      
 
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