そのままの個性 認めて

〜フェルジナンド〜


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じぶんに目覚める 4つのメンタルセラピートップ

千葉県こども病院チャイルド・ライフ・スペシャリスト 藤井あけみ

中日新聞 朝刊 「幸福のレシピ〜チャイルド・ライフの世界より〜」より

 フェルジナンドは昔、スペインにいたかわいい牡牛です。

ひとり静かに草の上に座って花のにおいをかいでいるのが何より好きで、
闘牛にあこがれる友達とはずいぶん違っていました。




 フェルジナンドのお母さんは、最初そんな息子が心配でした。

ひとりぼっちで寂しくはないのかしら、と。

でも
フェルジナンドが大丈夫と分かると「よくものの分かった」お母さんは
フェルジナンドの好きなようにしておいてやりました



 私は『はなのすきなうし』という絵本でフェルジナンドに出会って以来、彼のファンです。

同時に彼のお母さんにあこがれます。

ああなりたいものだと思わされるのです。




・・・略・・・



 『万華鏡』というきれいなパズルをしました。

これはもちろん、競う遊びではありません。

ところが「できた!おれの方が早くできた!」とすぐに戦いモードになる健君。

直君は「競争じゃないんだから・・・」と言いかけ、同時に「あっ」と左手をさすりました。

緊張が強まるとしびれが出てしまうようでした。

私も再度「競争」ではないことを伝え、直君も手をさすりつつ遊び続けました。




 この一部始終を看護師さんに伝えると
「そこなんです。

それで家でも学校でもおなか痛くなっちゃうんです。

もう少し強くなれるといいんですが」とのこと。

その時、私はフェルジナンドを思い出しました。




 戦いを好まず、ひとり静かに花のにおいをかいで過ごすフェルシナンド。

そのフェルシナンドを誰も非難せず、
そのままにしてくれる社会

彼の一番の理解者で彼を
そのまま受け入れてくれるお母さん。

なんて
平和で幸福な世界でしょう。


 そこには緊張でおなかが痛くなる子どもは存在しないでしょう。

直くんに強さを求める前に、
私たちの価値観の転換こそ求められるべきではないかと
思うのです。



             ヒプノEFTセラピスト(レベル3、引き寄せの法則受講済)
                       
パステルシャインアートセラピスト
      
センセーション トリコロール ラブカラーズ セラピスト&ティーチャー
             
クォンタムタッチ(R)認定インストラクター(レベル2受講済)
                                土田 晶子


                                          
 
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